一般社団法人ハピークレイジー
ミッション
事件性のない虐待環境にある女性の気力回復伴走型支援をします。具体的には――
難しい配偶者との関係の中で疲弊した女性が自分自身の人生を生き切るための気力回復伴走支援をします
発達障害を持つ配偶者を理解しかつ愛する(した)女性を健康に社会復帰させることで、発達障害者への寛容性の高い社会の実現を目指します
母親の疲弊を軽減し、子供が母親から十分な愛情を受け取れる環境を作ります
対象者へのアクセス方法を構築し、事件性のない虐待環境に対するセーフティネットを社会の中に創出します
事件性のない虐待環境とは
「虐待」というとき、身体的虐待にあっている、つまり事件性が目に見えて確認できると警察や医療機関や自治体などが介入してくれます。
「虐待」についての講座や書籍によると、虐待の本質は支配(コントロール)であるそうです。支配するために脅しや暴力を使う、と。だから支配被支配の関係があれば目に見えない精神的虐待でも「虐待」にあたります、と。
ここで問題が立ち現れてきます。
配偶者(夫とします)が自閉スペクトラム症(ASD)などの発達障害を持ち、本人は悪気もなく、自分の行動の周りへのインパクトを見積ることもできず、支配の意図はないけれども、その行動により最も近くでともに人生を歩む妻が疲弊し心身に不調をきたす場合はどう考えたらよいのでしょうか。ここには支配の意図がないこと、障害が原因であることで、虐待の支配・被支配という関係性がありません。
これを、ハピークレイジーは「事件性のない虐待環境」と呼んでいます。
誰が悪いわけではない。でも虐待環境である。このままでは心身の健康を損ねてしまう。
ハピークレイジーが提案するのは、虐待に支配・被支配とか加害・被害という関係性を持ち込むのをいったんやめることです。これを「虐待」ではなく「虐待環境」と捉えることで、誰が悪いとか誰がやられているとかいうのをいったん保留にしたい。
自らの心身の不調を治すあいだ、自分を最優先する。それは社会的責任の放棄ではありませんし、配偶者さんとの関係の終わりでもありません。
私の元気が最優先
事件性のない虐待環境で疲弊した女性が支援を求めると、「旦那さんの発達特性を理解しましょう」「寛容になりましょう」と助言されることが多いです。しかし、疲弊した方がこれらの努力をするとさらに疲弊し状況が悪化する…。
ハピークレイジーでは配偶者さんの発達特性の理解や配偶者さんとの関係の検討より先に、まずご自身の元気を取り戻すことをおすすめしています。気力・体力・時間・あるならへそくりも、自分の元気のために全投入!リソースをご自身に投資すべき時は今です。
元気になって、すっきりした頭と気力に満ちた身体で、ご自身の今後の人生、配偶者さんとの関係、家族の在り方をしっかり考えてみてはいかがでしょうか。
お母さんが元気であることは、お子さんにとっても最高の幸せですよね?
ではその方法は?
ハピークレイジーでは身体の声に耳を傾けるセルフケアを提案しています。この方法を通して、当事者であった法人代表はPTG(心的外傷後成長)を果たしてしまいました。
日本ではカサンドラ症候群からの回復に対して用意されている手法のほとんどは言語的アプローチ(自助会、心理カウンセリング)です。しかし、近年の研究では、トラウマは心の傷ではなく、身体の傷(脳や身体の反応の仕方が変化)であり、言語からのアプローチには限界があることがわかり、身体からのアプローチが普及してきています。(身体はトラウマを記録する――脳・心・体のつながりと回復のための手法、べッセル・ヴァン・デア・コーク、(訳)柴田 裕之、紀伊國屋書店、2016)
体調不良以前の状態に「戻る」のではありません。自分史上最高の状態を手に入れるためのセルフケアです。
みんなで変化を共有し合い、励まし合いながら、元気になりましょう。
設立の経緯
当法人の設立者兼代表は当事者として長い長い時間を過ごしました。夫との関係改善、家族の状況改善の可能性をしらみつぶしにしましたが、うまくゆかず下降するばかり。
あるときギックリ腰になりリハビリを受けることになりました。日々ゆるやかな運動を通して自分の身体に向き合い続けましたら、はからずも気力が爆上がりし、全人的に蘇ってしまいました。その過程では死んだりダンサーになったり、それはそれはジェットコースターのような稀有な変容の時間を経験しました。
なんだ。夫との「関係性」ではなく、自分にフォーカスすればいいだけだったんだ。そして「自分」とは自我ではなく物理的な身体のことだったんだ――。
この気づきを、いま困難の中にある方に一日も早く伝えたい。その思いで活動を始め、2023年11月30日には法人を設立してしまいました。
わたしが?法人設立?
奇跡のような時間が継続中。皆さんもジェットコースターに乗ってみませんか?
五十嵐の変容ストーリーが本になりました。
取材期間22年。取材対象わたしの身体。理性と身体、虐待環境からの脱出と救いをめぐるエッセー。スピリチュアルにしか見えない体験が、遺伝子変異により電気的制御が不安定な身体のおかげで具体的に記録することができました。部分的には日本遺伝カウンセリング学会でも講演しました。
身体の変化と心の変化の相関関係について、当法人の基本的方針、実際にどのようなセルフケアをするのかなど、詳しくはこちらをご覧ください。
法人代表について
五十嵐香里
舞踏家。身体メンテナンス指導。身体からのアプローチよる自分でできるトラウマケアの普及に尽力。慶應義塾大学環境情報学部卒業。ワシントン州立大学文理学部アジア言語文学科博士後期課程修了。
複雑性トラウマからの回復、事件性のない虐待環境に関する啓発活動を行っています。
執筆、講演依頼など受け付けております。
info@happycrazy.org
実績
2023年5月20日 身体と向き合うワークショップ神戸(毎日新聞掲載)
2023年10月4日 身体と向き合うワークショップ芦屋市市民提案型事業補助金採択事業(毎日新聞掲載)(当時はヒトハナとして活動)
2023年11月8日 「身体WS芦屋」フォローアップ1回目(3月まで月1回開催)
2023年11月30日 一般社団法人ハピークレイジー設立
2023年12月1日 神戸市男女参画センターあすてっぷ主催講演会「人生を愛そう――カサンドラ症候群からの軽やかな脱出のために」
2023年12月7日 身体と向き合うワークショップ THEATRE E9 KYOTO協賛
2024年4月1日 法人代表五十嵐香里 第十二期兵庫県男女共同参画推進員(2024.4-2026.3)
2024年5月1日 会員システム始動
2024年5月 神戸市内でのセルフケアの会開始
2024年6月 Pub Galwayにて第一月曜の交流会開始
2024年8月 神戸市地域課題に取り組むNPO等に対する補助金採択
2024年9月 セルフケアの会@神戸縦横無尽開始
2024年11月 しみん基金・こうべ 課題解決アイデア募集(阪神・淡路大震災30年) エンパワメント部門優秀賞受賞(五十嵐)
2024年11月20日 「カサンドラ症候群 支え合う」読売新聞朝刊掲載
おもな提供サービス
イベント、講演会の企画制作
情報提供、啓発活動
セルフケアの会開催
一時避難できる会員制日帰りサロン運営
セルフケアの会とは
ハピークレイジーの提供するセルフケアの会は進化系自助会です。
・自分でできる / 低コスト / 身体からのアプローチのトラウマケア
・互いの変容を見届け合うコミュニティの創出
を目指しています。
会でファシリテーターから提案された身体ケアのなかから一つ選んで、次回の会まで継続し、ご自身の変化を観察。次回、その変化を報告し合います。
元気になりたくて集まる方の会なので、来た時に比べて少しでも元気になって帰ることができるように!
長期的には元気のベクトルがいつでも上向きであるように!
似た取り組みは2019年ヨルダンの難民キャンプで行われ、一定の効果を上げました。
https://beyondconflictint.org/the-field-guide-for-barefoot-psychologists/
このたび、神戸市地域課題に取り組むNPO等に対する補助金に採択され、2024年9月から神戸市内4か所で半年間のセルフケアの会を開催してまいりました。2月が最終月になります。
2025年3月からは月1回開催してまいります。
遠隔地から参加したいとのご要望があり、オンライン参加もできるようにいたしました。会場によりWi-Fi環境が異なりますので、ご希望の方はご相談ください。
ハピークレイジーを使うには
ハピークレイジーのサービスは難しい配偶者をもち疲弊している生物学的女性を対象としています。参加者の皆様の安心安全のため、事前面談をして当法人の活動方針(他の参加者のプライバシーの扱いなど)をご理解の上ご参加いただいています。
同様の理由で、会員制になっています。
会員サービスや費用については、こちらをご覧ください。
利用者の声
セルフケア参加者1 : 数回の参加でしたが、この様な場があることで励まされたり、横の繋がりを思い出したり、また頑張ろうと思えたり、原点に戻れたり。五十嵐さんとの出会いを始め、色んなきっかけをくれた会でした。また新しい活動や情報などメール楽しみにしています。(この方は講演にも来てくださり、おすすめの書籍も読み始めてくれていました。身の回りの何でもない日常の 見え方が変わった話も聞かせてくれました。 自分を大切にしていなかったと気づいたとも おっしゃっていました。 )
セルフケア参加者2:(行動することで使うエネルギーと得られるエネルギーの収支を考えて活動を増やすといいよ、という話をしたところ) 昨日は友人とランチに行ってきました。今日は娘と買い物に出かけました。思い切って出かけて、疲れはするのですが、確かに得られる気力体力もありますね。先生の講演後に始めた朝の散歩やストレッチの効果も、少しずつ出てきているように思います。急に元気にはなれませんが、行きつ戻りつしながら、ぼちぼちやります。数年後にはびっくりするぐらい活動的になっているはず、きっと。
セルフケア参加者3: なんだか夫への気持ちが感謝に変わった。 もう大丈夫そうな気がする。
セルフケア参加者4:(身体に向き合い始めてわずか 1 ヵ月での発言)今までは人生であれ失敗したこれ失敗したと失敗を数えていたのだが、あれチャレンジしたこれチャレンジしたと思えるようになってきた。寝そべって丹田に集中しながら呼吸するのを毎日つづけ、反抗期の難しい子とのコミュニケーションでイライラする時にもするようにしたら、冷静になって気持ちが楽になるようになった。 腹が立った時、なぜ腹が立ったのか考えて、そのことから自分にとって何が大切なのか(= 自分の価値観)がわかるようなり、「私っていい人だな」と思えるようになった。肯定の場面が増えた。いままで子供に対して「おはよう」「ありがとう」がなぜか出なかったのだけど、出せるようになった。
講演参加者1:顔出し活動を決意して下さってありがとうございました。
講演参加者2:多くの参加者に驚きました。私だけではないのだ、悩んでいたのは、と思っただけで元気が出ました。五十嵐さんの話しも、今まで勉強した内容とは違い、自分自身を大切に!というメッセージで新たな発見をすることができました。
講演参加者3:カサンドラの視点が変わりました。夫中心でなく自分自身を生きるため、がまんしないで、どのようにしたらよいか考えています。
ハピークレイジーの取り組みを応援してください
事件性のない虐待環境にある方に対して、希望を共有し合う自助会を開き、自分でトラウマケアをして元気になるというのは、いまだかつて誰も挑戦したことのない取り組みです。
残念なことですが、この対象者には引きこもりや発達障害の子がいることが非常に多いです。
緊張感の高い家庭で育つ子は発達性トラウマになり、脳の特定の部位が育ちにくいことが医学的にわかっています。
発達障害の診断はつかないにしても、愛着タイプの難しさ、孤独や自己肯定感の低さ、鬱、さまざまな疾患の発症率の高さ、自殺率の高さなど、生涯にわたる困難を生み出してしまうこともわかっています。さらに悲しいことに、そのような方が子を産み育てるとき、困難を再生産してしまうこともあります。
そのような連鎖を断ち切り、次の世代に幸福を渡したいという願いは年齢を超えて共有できることだと信じます。
次世代、次々世代の幸せは、元気なお母さんからはじまります。
どうか、ハピークレイジーの活動を応援してください。
ハピークレイジー応援団 一口3,000円
GMOあおぞらネット銀行
支店名:法人営業部 普通1823445
名義人:シャ)ハピークレイジー
ストアーズからもご支援いただけます
https://happy-crazy.stores.jp/
お知らせ
2024年5月からコープ山手にて基本月イチ水曜午前セルフケアの会を開催しています。
Pub Galwayさん。2024年6月から毎月第一月曜日13:30-15:30五十嵐が居ります。なんとなく会いに来てください。五十嵐がいけない日はここで告知いたします。西宮駅すぐ、開放的で素敵な空間です。
Pub Galwayさんは夕方までは「つどい場VIVAはんにし」さんとして、このような活動をされています。お一人200円(ワンドリンクつき)です。
2025年10月より、セルフケアの会にオンラインで参加できるようになりました。
神戸から遠い場所に暮らしていても、一緒に元気になろう!
会場によりWi-Fi環境が異なりますので、参加ご希望の方はお問合せください。
当法人代表の五十嵐が「しみん基金・こうべ 課題解決アイデア募集(阪神・淡路大震災30年) 」エンパワメント部門優秀賞を受賞しました。自分でできる / 低コスト / 身体からのアプローチのトラウマケアが当法人が対象とする以外のデモグラフィにも有効である可能性が認められた初の例になります。
神戸っ子はみんな大好きイスズベーカリー様が神戸市のオレンジ・パープルリボンキャンペーン(11月)でコラボされています。 https://isuzu-bakery.jp/?cat=10
このキャンペーンは児童虐待防止(オレンジ)と女性への暴力根絶(パープル)とのシンボルリボンを組み合わせた啓発活動です。
イスズベーカリー様のご厚意により店内にハピークレイジーのカードを置いていただけることになりました。イスズベーカリー様、どうもありがとうございます。
2024年11月20日読売新聞朝刊でセルフケアの会を取り上げていただきました。
あなたの思いとスキルを少しだけ貸してください
ご自身の得意分野を生かしたご支援をお願いいたします。具体的に今必要な支援は、
広報:知り合いやグループなどご自身のチャネルを使ってハピークレイジーの活動を広く社会に伝えてください。会話に出す、URLをお知らせする等が大きな力になります。
撮影:セルフケアの会の写真やビデオ撮影をして下さる方
ITC:オンライン広報やコミュニティづくりのご経験のある方お知恵を貸してください。
当事者の声:自治体や男女共同参画センターに難しい配偶者との生活に疲弊している(カサンドラ症候群)女性向けの講座やワークショップを開催してほしい、ハピークレイジーを呼んでほしいと伝えてください。
デザイン:ウェブサイトや広報資材のデザイン、必要に応じて撮影をお願いいたします。
事務:助成金申請書作成や活動報告書作成など、五十嵐の相談相手兼パソコンを使っての作業を手伝っていただける方、ぜひお願いいたします。
会計:経理や税務のご経験のある方ぜひお力を貸してください。
状態が良くない方へ 私信です
まず、ハピークレイジーと出会ってくださったこと、このサイトを見に来てくださったこと、どうもありがとうございます。これだけで今日の大仕事は終わりです。よく頑張ったと自分をほめてあげましょう!
次に気力のある日には、どうぞコンタクトしてみてください。コンタクトしたからといって、何の責任が生じるわけでもありません。
人生は最高のタイミングでかならず変わります。
所在地 神戸市
Email: info@happycrazy.org
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